リボ払いは危険?仕組みとメリットデメリット、支払えない時の対応を解説!

今月の支払いが間に合わないかも。」と焦っている方の中には、リボ払いを検討している方もいるのではないでしょうか?

また、クレジットカードを使うと、クレジットカード会社から、「リボ変更のご案内」などのメールが来ることも。

支払いに便利なリボ払いですが、その仕組みをしっかりと理解していないと、「リボ地獄」に陥ってしまう恐れもあります。

しかし、リボ払いはしっかりと理解して使えば、いざという時にとても助かる支払い方法です。

本記事では、リボ払いの仕組みやメリット・デメリットについてご紹介していきます。また、分割払いとの違いや、実際の支払い金額のシミュレーションもしていきます。

今月の支払いが厳しくて、リボ払いを検討している方は、ぜひ参考にしてくださいね!

目次

リボ払いの種類は2つ!


クレジットカードのリボ払いには、毎月一定額を支払う定額方式と残高に応じて毎月の支払額が決まる残高スライド方式の2種類があります。

まずは、リボ払いのこれら2つの特徴について解説していきます。

リボ払いの種類:①定額方式

定額方式とは、その名の通り毎月一定額を支払っていく方法で、さらに細かく、元金定額方式と元利定額方式の2つに分けられます。元金定額方式と元利定額方式はそれぞれ以下のような特徴があります。

  • 元金定額方式:毎月あらかじめ設定した一定額に手数料を加えて支払う方式
  • 元利定額方式:利息を含めた一定金額を毎月支払っていく方式

なお、元金定額方式では、返済が進むにつれ手数料が減っていき、支払い金額が少なくなります。元利定額方式の場合は、支払いが進むにつれて月々の支払い金額に占める手数料の割合が減っていき、元本の割合が増えていくのが特徴です。

リボ払いの種類:②残高スライド方式

定額スライド方式とは、支払残高によって毎月の支払い金額が変動させる支払い方法

たとえば、支払い残高が100,000円以上であれば10,000円の支払い、200,000円以上であれば20,000円といったように支払い金額を変動させます。

返済が進んでいき、支払残高が減ると支払金額も減りますが、その分支払い期間が長くなるため利息が増え、合計支払金額が増えやすい方式です。

現在、多くのリボ払いで取り入れられているのが、この残高スライド方式のリボ払いです。

リボ払いと分割払いの違い

よく聞くリボ払いですが、分割払いとの違いをしっかりと理解していますか?

もし、説明できないとすると、少し危ないかもしれません。ここからは、分割払いとリボ払いの違いを見ていきましょう。

リボ払いと分割払いの違い:①支払い方法の違い

リボ払いと分割払いの最大の違いは以下のとおりです。

  • リボ払い:毎月一定額を支払う
  • 分割払い:購入した商品・サービスを分割して支払う

「ん?結局分割して支払うことには変わりないんじゃないの?」「分割払いの回数を増やしたものがリボ払いなの?」と思う方もいるのではないでしょうか。

イメージとしては合っているかもしれませんが、本質は異なります。リボ払いと分割払いの最大の違いは、完済までの期間が分からないこと。

分割払いであればどれだけ回数を増やしても支払い完済までの期間が明確です。一方で、リボ払いの場合はいつ支払いが終わるのかは自分で管理しなければ分かりません。

また、複数の商品・サービスのご利用がある場合、どの商品・サービスにいくら支払っているのかは分からなくなってしまいます。

ボ払いと分割払いの違い:②利息の違い

また、リボ払いは分割払いと比較して利息が割高です。現在、ほとんどのリボ払いが年率15%ほどに設定されています。

分割払いの場合は2回までは手数料無料ですし、支払い回数を増やしても実質年率は12%〜15%となります。同じ年率15%だとしても、リボ払いは支払期間が長くなるため、完済までに支払う利息の額は大きく差がつきます。

リボ払いと分割払いの違い:③設定方法の違い

ここからは、リボ払いと分割払いのそれぞれの設定方法を以下にまとめましたので、確認していきましょう。

【リボ払いの設定方法】

  • クレジットカード作成時
  • 支払い時
  • 支払い後

【分割払いの設定方法】

  • 支払い時
  • 支払い後

それぞれ微妙な違いですが、気をつけなければいけないのは、リボ払いはあらかじめ設定できるということです。

知らないうちにクレジットカードの初期設定がリボ払いになっていることもあるので、注意しましょう。

リボ払いのメリット3選

リボ払いと分割払いでは、支払い方法とその合計金額に差がある事が分かりました。

では、分割払いの方が利子も少なく、結果的に支払う金額も少なくなるので、リボ払いのメリットって何?と感じている方もいるはず。

ここからは、そんなリボ払いのメリットについてご紹介していきます。

リボ払いのメリット:①毎月一定額の支払いで家計管理がしやすい

リボ払いのメリット1つ目は、毎月の支払い額を一定にする事で、家計管理がしやすくなる点です。

利用金額に関わらず、一定金額が毎月口座から引き落とされるので、口座残高を毎回気にするということが無く済みます。

毎月決まった金額を口座に入れておくだけで、残高不足になる事もありません。毎月支払い金額が変動する分割払いと比較すると、家計管理しやすいのはポイントです。

リボ払いのメリット:②好きな時に繰り上げ返済ができる

リボ払いのメリット2つ目は、好きなタイミングで繰り上げ返済ができる事です。

1度決めた分割回数に応じて支払う分割払いとは異なり、リボ払いでは余裕がある月にまとめて返済することができます。

臨時収入があった際などにまとめて返済しておけば、余計な利息を支払わずに済むのでおすすめです。

リボ払いのメリット:③お金がなくても欲しいものが手に入る

リボ払いのメリット3つ目は、手元にお金がなくても、また支払いの目処が立たなくても欲しいものが買えるということ。

毎月一定金額の支払いさえすれば、高額なお買い物でも家計を圧迫することがありません。これが、リボ払いの最大のメリットともいえます。

どうしても欲しいけど、今はお金がない。そんな時に便利なのは、リボ払いならではの魅力です。

リボ払いのデメリット3選

ここまで、リボ払いのメリットを3つご紹介してきました。しかし、リボ払いが危険といわれるのは、そのデメリットにあります。

ここからは、リボ払いのデメリットを3つご紹介していきます。

リボ払いのデメリット:①手数料が割高

リボ払いの最大のデメリットといわれるのが、その手数料の高さにあります。既にご紹介のとおり、手数料は実質年率15%ほどと非常に高く設定されています。

また、利息は複利で増えていくため、想像よりもはるかに速いスピードで利息が増加していきます。複利とは、元本と利息の合計金額にさらに利息がつくことです。

長期投資の際には最大のメリットとして使われる複利ですが、借金が複利で増えていくとなるとかなり恐ろしく、注意が必要です。

リボ払いの総額が年収の1/3を超えた時点で返済は不可能となっている可能性が高いです。いくら返済しても複利によって利息がついていくため、返済が間に合わなくなります。

リボ払いのデメリット:②何にいくら支払っているのか分かりにくい

2つ目にご紹介するリボ払いのデメリットは、何にいくら支払っているのか、またどの支払いを終えたのかを把握することが困難な点です。

リボ払いはクレジットカード明細で確認する事はできますが、商品やサービスまでは分かりません。明細に表記された会社名や金額で把握するしかありません。

日々クレジットカードの利用明細を、ご自身で管理するような几帳面な方なら把握しやすいかもしれませんが、それも数ヶ月にもわたって来ると面倒になります。

また、何にいくら支払っていて、利息がどのくらい発生していて、元本がいくら残っていて、支払い終えるまでにあと何ヶ月かかるのか。正直なところ、ここまで管理ができる人がリボ払いをするとはあまり思えないですね。

リボ払いのデメリット:③利息の返済に追われるリスクがある

リボ払いのデメリット3つ目は、危機感を感じにくいということです。

毎月一定額の支払いで済むのはメリットの反面、いくら使ってもリボ払いの上限に達するまでは、使えてしまいます。また、返済した分は新たなリボ払い枠として使えてしまいます

利用金額が大きくても毎月の支払額は数万円程度で済んでしまうと、気がついたときにはリボ払いが年収の3/1に達してしまい、支払い不能となってしまう恐れがあります。

また、支払額が増えれば利息も増えていくので、まさにリボ地獄に陥ってしまうのです。

リボ払いの確認方法

リボ払いは、メリットよりもはるかにデメリットの大きい支払い方法ということが、分かったのではないでしょうか?

もちろん、これらを理解したうえでうまく使いこなすのは問題ありません。注意したいのは、知らないうちにリボ払いになってしまっている事があるからです。

特に多いのが、クレジットカード発行時の設定で、リボ払いになってしまっているパターン。

クレジットカード契約時によく確認せずにいると、いつの間にか支払い方法がリボ払いになっていることがあります。

なお、クレジットカードの契約時には、以下の点について注意しましょう。

  • クレジットカードの初期設定がリボ払いになっていないか
  • リボ払いのキャンペーンで入会していないか
  • リボ払い専用のカードになっていないか

クレジットカードを使用した際には、利用明細を確認しましょう。「リボ払い」や「リボ」などと記載がある場合には、クレジットカードの設定を見直すか、クレジットカード会社へ連絡しましょう。

リボ払いと分割払いのシミュレーション

50万円の支払いをリボ払いした場合と、分割払いした場合の比較をしてみましょう。

リボ払い条件は残高支払いコースで条件は以下のとおりです。

スクロールできます
支払い後残高100,000円以下100,000円〜500,000円500,000円〜1,000,000円1,000,000円〜
支払い金額5,000円10,000円15,000円20,000円

また、リボ払いの場合と分割払いそれぞれのシミュレーションは以下のとおり。

スクロールできます
リボ払い3回払い12回払い24回払い36回払い
お支払い元金500,000円500,000円500,000円500,000円500,000円
利息合計164,528円12,000円40,800円581,600円122,400円
総支払い金額664,528円512,000円540,800円81,600円622,400円
利率15.00%12.25%14.75%15.00%15.00%
支払い期間59ヶ月3ヶ月6ヶ月24ヶ月36ヶ月

同じ500,000円の利用でも、リボ払いでは長期に渡り、結果的に664,528円の支払いとなります。利息は合計で164,528円と膨らんでいるのが分かりますね。

実質年率が15%というのは決して低くないということです。リボ払いのリスクはこれに加えて、支払った分はさらに支払いに使えるようになること。

また、支払い金額が100万円に達すると支払い期間は92ヶ月になり、支払い総金額は1,476,999円となります。

リボ払いが支払えなくなったらどうする?

万が一、リボ払いが支払えなくなってしまったら、どうすればいいでしょうか?考えたくもありませんが、多くの方がリボ払いで陥ってしまうのが支払い不能。

人生が終わってしまうと考える方もいるでしょう。

ここからは、そんな万が一のときに何ができるのかを、ご紹介していきます。

カード会社へ連絡する

リボ払いの支払いが滞ったらまずやるべきことは、クレジットカード会社へ連絡することです。クレジットカード会社へ連絡をして、支払金額の変更の申し入れをしましょう。

支払金額の変更は所定の期限を過ぎていても応じてくれることがあります。しかし、支払い期限ギリギリだと対応してもらえない可能性が高くなるため、支払えないことが判明したらすぐにでも連絡をしましょう。

借り換えをする

リボ払いの実質年利は15%と高く設定されています。借り換えとは、リボ払いの実質年利よりも低い利率でお金を借りて、返済に充てるというもの。

しかし、誰でもが借りられるわけではありません。以下に、借りられない可能性が高いケースをご案内します。

  • リボ払いの滞納を2ヶ月以上している方
  • 年収の1/3を超える借り入れをしようとしている方

これらに該当する方は、残念ながら借り換えができる可能性はかなり低いといえるでしょう。

債務整理を検討する

債務整理とは、クレジットカードやリボ払い、ローンなどの返済ができなくなった際に利用できる法律で定められた手続きの総称。

なお、債務整理をすると、支払えなくなった借金の元本を減額や、利息のカットができます。

債務整理には、以下の3つの種類があります。

  • 任意整理
  • 個人再生
  • 自己破産

リボ払いの支払い不能については、任意整理がよく選ばれます。

任意整理とは、債権者に直接交渉して毎月の返済額の減額や返済期間の延長将来発生する利息の免除などが受けられる手続き。残った元本は3年〜5年ほどの歳月をかけて返済していきます。

しかし、この期間でも返済できない場合は、給料や財産の差し押さえがされる危険性も。任意整理は最終的な手段としてはおすすめですが、任意整理をするにも10万円ほどの費用が必要です。まずは弁護士へ相談して見るのもいいかもしれません。

余裕があれば繰越返済をしよう

最終的にリボ払いによって地に堕ちるかたは後を絶ちません。そんなことにならないためにも、リボ払いはしない事が大切です。

また、もしリボ払いをしているというは、すぐに一括返済をすることがおすすめ

既にご紹介のとおり、実質年率15%の複利はかなりのもの。何かを手放さなければいけなくなる前に、手を打っておきましょう。

まとめ:リボ払いは原則使わない!仕組みを理解して賢くクレジットカードを使おう

今回はリボ払いの仕組みや危険性についてご紹介してきました。

結局は、リボ払いはしないというのが結論。そもそも、仕組みやリスクをよく知っていれば手を出すことはないでしょう。

メリットはもちろんありますが、それよりもはるかに大きいデメリットがリボ払いの危険性といえます。クレジットカードを使用する方には、支払いの責任がつきまといます。

クレジットカードは何かと便利ですが、しっかり理解して使わなければ、後々損をするのは自分自身です。

「クレカの賢人」では、クレジットカードを中心に、様々なお金にまつわる情報を発信していますので、ぜひ、大人に必要なお金の知識を持ち帰ってくださいね。

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