マイル系クレジットカード選びではライフスタイルに合わせて選ばなければ損してしまうこともあります。
そこで本記事ではANA系・JAL系・汎用型の代表的なマイル系カードを合計12枚ピックアップし、還元率・年会費・特典などの観点から徹底比較します。
また各カードごとにおすすめな人を詳しく解説。東京・福岡間などを例にしたマイル数シミュレーションも含め、納得のいくマイルカード選びをサポートしていきます!
マイルは航空会社のポイントのこと
マイルとは、飛行機の利用に応じて貯まる航空会社のポイントのことで、航空券と交換できるのが最大の魅力です。とくに国内では以下の2つが広く知られています。
- ANAマイル(全日本空輸)
- JALマイル(日本航空)
上記に加えて、外資系では「デルタ航空(スカイマイル)」「ユナイテッド航空(マイレージプラス)」のマイルも人気です。
また、それぞれ提携カードや交換ルートが異なり、貯めやすさ・使いやすさにも違いがあります。うまく活用すれば、数万円相当の特典航空券を日々貯めたポイントで手に入れることも可能です。
マイルとポイント。貯めるならどっち?
マイルとポイント、どちらを貯めるべきかは、あなたのライフスタイルで決まります。
マイルは飛行機に乗ることで得られる「旅行向けの特典」が中心。一方、ポイント(Tポイント、楽天ポイントなど)は、日常の買い物や決済で使いやすく、誰にとっても手軽な還元手段です。
ただし、マイルは交換次第で「1マイル=2円以上の価値」に化けることもあり、旅行好きには圧倒的に有利。逆に、飛行機にほとんど乗らない人なら、現金同様に使えるポイントの方が無駄がありません。両者をうまく使い分けることで、日常も旅行もお得に楽しめます。
JALとANA。使うならどっち?
JALとANA、どちらのマイルを貯めるべきか迷う方は多いですが、選ぶポイントは「よく使う路線」と「サービスの相性」です。
- ANA:国内線・国際線ともに便数が多く、とくにビジネス需要の多い都市間移動に強い。
- JAL:地方発着の直行便や、特典航空券の空席が取りやすい点が特徴。
それぞれ、マイルの有効期限や提携航空会社も若干異なるため、貯め方・使い方にも差が出ます。
また、ANAは「スターアライアンス」、JALは「ワンワールド」に加盟しているため、海外渡航が多い方は提携先も比較すると良いでしょう。自分の行動範囲とライフスタイルに合わせて、最適な方を選ぶのがポイントです。
JALとANAそれぞれの特徴を比較
比較項目 | JAL(日本航空) | ANA(全日本空輸) |
---|---|---|
アライアンス | ワンワールド(oneworld) | スターアライアンス(Star Alliance) |
国内線の特徴 | 地方路線が充実、特典航空券の取りやすさに定評あり | 主要都市間の便数が豊富、ビジネス路線に強い |
国際線の特徴 | ハワイ・アジア方面に強み、座席の快適さに定評 | 北米・欧州路線が多彩、提携会社数が多い |
マイル有効期限 | 搭乗日・積算日から36ヵ月 | 搭乗日・積算日から36ヵ月 |
特典航空券の必要マイル数 | 比較的低めで設定(特に国内線) | 距離制で必要マイルが上がる傾向もあり |
ラウンジ・優待 | サクララウンジ、国内線での利用ハードル低め | ANAラウンジ、一部ゴールドカード以上で可 |
おすすめユーザー | 地方空港を多く使う/国内旅行が中心 | 国際線利用/出張・ビジネス移動が多い |
ANAとJALの主要な提携航空会社一覧
ANA(スターアライアンス加盟)
- ユナイテッド航空(アメリカ)
- ルフトハンザ航空(ドイツ)
- シンガポール航空
- タイ国際航空
- エバー航空(台湾)
- トルコ航空
- ニュージーランド航空
JAL(ワンワールド加盟)
- アメリカン航空
- ブリティッシュ・エアウェイズ(英国)
- カンタス航空(オーストラリア)
- キャセイパシフィック航空(香港)
- フィンエアー(フィンランド)
- カタール航空
- イベリア航空(スペイン)

JALとANAの違いは「国内線の使いやすさ」vs「国際線のネットワーク」のように整理されます。海外渡航の多い方はANA、国内メインならJALがおすすめです。
マイル系クレジットカード選びのポイント
マイル系クレジットカードは、航空会社がカード発行会社と提携して発行しています。提携先によって特徴が異なり、比較検討に悩んでいる方は多いのではないでしょうか?
ここからは、そんなマイル系クレジットカードの選び方について解説していきます。
基本のマイル・ポイント還元率と移行条件をチェック
マイル系クレジットカードを選ぶ際は、まず通常時のマイル還元率をチェックすることが大切です。また、日常の利用で貯まるポイントをマイルに交換するタイプのカードは、移行レートや年間交換上限、手数料の有無も忘れずに確認しましょう。
たとえば楽天カードは、コンビニやドラッグストアなどでの利用で最大2.5%のポイント還元が可能ですが、ポイントからマイルへの交換は「2ポイント=1マイル」のレートとなります。アメックスや楽天カードのように、ポイント経由型のカードはこの「移行条件」こそが重要です。
搭乗や継続で貯まるボーナスマイルに注目
JALやANAが発行する航空系カードには、通常の利用で貯まるマイルに加えて「搭乗ボーナスマイル」や「毎年の継続ボーナス」が付帯するケースが多く、飛行機を利用する人には非常にメリットがあります。マイル系クレジットカードは年会費がかかる場合がほとんどですが、年に数回の搭乗でも十分に元が取れる特典設計です。
たとえばANAカード(一般)では、初回搭乗時に1,000マイル、毎年のカード継続でも1,000マイルが付与されます。JALカードも同様に、初回搭乗で1,000マイル、継続ボーナスとして毎年1,000マイルが貯まります。
カード名 | 入会ボーナス | 継続ボーナス | フライトボーナス | 備考 |
---|---|---|---|---|
JAL 普通カード | 1,000マイル | 1,000マイル | フライトマイル+10% | ショッピングマイル・プレミアム加入で還元率1% |
JAL CLUB‑A ゴールド | 5,000マイル | 5,000マイル | フライトマイル+25% | ゴールド会員向け厚待遇 |
ANA 一般カード | 1,000マイル | 1,000マイル | フライトマイル+10% | ANAマイルプラス加盟店では2重取り可 |
ANA ワイドゴールド | 2,000マイル | 2,000マイル | フライトマイル+25% | ゴールド級サービス・保険も充実 |
楽天ANAマイレージクラブ | ー | ー | ー | 楽天ユーザー向け。ポイントは延長可能 |
ANA To Me CARD PASMO JCB(ソラチカカード) | 1,000マイル | 1,000マイル | ー | メトロポイント→ANAマイル交換可 |
ANAアメリカン・エキスプレス・カード | 1,000マイル | 1,000マイル | フライトボーナス+10% | AMEXブランドのプレミアム対応 |
ANA VISA プラチナプレミアム | 10,000マイル | 10,000マイル | フライトマイル+50% | 高年会費に見合う特典多数 |
JALカード navi(学生) | 2,000マイル | 1,000マイル | フライトマイル+10% | 学生専用、在学中は年会費無料 |
セゾンゴールド AMEX | — | — | — | プライオリティパス、手荷物宅配サービスなどの特典多数 |
MileagePlus セゾンゴールド | — | 1,500マイル | ユナイテッド空港の航空券購入で1.5% | マイル還元率1.5%の業界最高水準カード |
ポイントを「自由に使いたい人」は汎用型カードも選択肢に
Amex(アメックス)やセゾン、楽天などの汎用型カードは、貯まったポイントを複数のマイレージプログラムへ移行できる柔軟性が魅力です。マイルだけでなく、日々の支払いやギフト券、他社ポイントなどにも交換できるため、ポイントを自由に使いたい人に最適です。
マイル特化型カードに比べて、日常利用でのポイント還元率が高いのもメリット。マイルを貯めたいけれど使い道に迷う方にとって、無駄なく活用できる汎用型カードは、有力な選択肢となります。
年会費の元を取れるか?旅行・出張頻度で見極めを
年会費が1〜3万円台のマイル系カードでは、どれだけマイルを活用できるかがコスパの分かれ道になります。たとえば、東京〜沖縄の往復航空券(約9,500マイル)を年1回でも取得できれば、年会費分の元は十分取れるでしょう。
日常利用によるマイルの貯まり方と、実際に必要な支出額を照らし合わせてみることで、自分に合ったカードかどうかが見えてきます。
また、ラウンジ利用や海外旅行保険、コンシェルジュなどの付帯サービスも選ぶ際の重要なポイント。自身のライフスタイルに照らし合わせて、クレジットカードの特典をきちんと使い切れるかが、後悔しないカード選びの鍵です。
以下に、夏休みや冬休みなどのハイシーズンを除く、レギュラーシーズンで必要となる各航空会社の必要マイル数をまとめましたので参考にしてください。
旅行関連の付帯サービスも忘れず確認
プライオリティ・パス、旅行保険、手荷物宅配、コンシェルジュなどの「付帯特典」は、移動の快適さに直結します。出張や海外旅行が多い人は、これらの有無・内容も選定基準に入れておくと後悔しません。
- 空港ラウンジの無料利用
国内主要空港+一部海外空港のラウンジが無料で使える。旅行前の待ち時間を快適に。 - 手荷物無料宅配サービス
海外旅行時、空港〜自宅間のスーツケースを無料で配送。重い荷物の移動が不要に。 - 海外旅行傷害保険
傷害・疾病治療費用、携行品損害、賠償責任までカバー。 - コンシェルジュデスク
ホテルやレストランの予約、旅先トラブル時の通訳手配などを依頼可能。 - 現地でのサポートデスク
現地のサポート窓口でパスポート紛失やトラブル対応も可能
カード名 | ![]() ![]() JALカード(普通カード) | ![]() ![]() JAL CLUB-Aゴールドカード | ![]() ![]() ANAカード(一般カード) | ![]() ![]() ANAワイドゴールドカード | ![]() ![]() 楽天ANAマイレージクラブカード | ![]() ![]() ANA To Me CARD PASMO JCB | ![]() ![]() ANAアメリカン・エキスプレス®カード | ![]() ![]() ANA VISAプラチナプレミアムカード | ![]() ![]() JALカード navi(学生専用) | ![]() ![]() セゾンゴールド・アメックス®カード | ![]() ![]() MileagePlusセゾンゴールドカード |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
空港ラウンジ利用 | × | ○ | × | ○ | × | × | ○ | ○ | × | ○ | ○ |
手荷物宅配サービス | × | × | × | × | × | × | ○ | × | × | × | × |
海外旅行傷害保険 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
コンシェルジュデスク | × | × | × | ○ | × | × | ○ | ○ | × | × | × |
現地サポートデスク | × | × | × | × | × | × | ○ | ○ | × | × | ○ |
マイルが貯まるおすすめのクレジットカード12選
ここからは、マイルが貯まるおすすめのクレジットカードを12枚厳選してご紹介していきます。ライフスタイルに合わせて、あなたにぴったりなクレジットカードを選んでください!
JAL初心者やコスト重視の人:JALカード(普通カード)
JALカード(普通カード)は、JAL便搭乗時にフライトマイルに加えて+10%のボーナスマイルが付与されるのが特徴。年会費は2,200円と比較的手を出しやすく、ボーナスマイルももらえるため年会費以上のメリットを簡単に得られるのが魅力です。またマイル還元率は通常0.5%ですが、ショッピングマイル・プレムアムへの加入で1.0%までUP。年会費が追加で5,500円かかりますが、日々の利用で無駄なくマイルを貯めることが可能です。
JALカード(普通カード)


年会費:2,200円
家族カード:1,100円
(初年度無料)
- 基本マイル還元率:0.5%(200円=1マイル)
- 最大マイル還元率:1.0%(100円=1マイル)*
- 国内旅行保険:最高1,000万円
- 海外旅行保険:最高1,000万円
*ショッピングマイル加入時(年会費5,500円)
- 入会搭乗ボーナス:1,000マイル
- 毎年初回搭乗ボーナス:1,000マイル
- 搭乗ボーナス:フライトマイルの10%
JALカードでは約1,800,000円の決済が必要になる計算です(0.5%×決済額=9,000マイル)。ショッピングマイル・プレミアム加入で1.0%還元となり、半分の約900,000円で到達可能です。
フライトが多く、JALマイルをじっくり貯めたい人。年会費以上のメリット(搭乗ボーナスや継続ボーナス)が得られる出張族や家族旅行者におすすめ。
飛行機にほとんど乗らない人や、月々のカード利用が少ない人。還元率を優先するなら、利用シーンに応じてもっと高還元のカードを要検討。
フライト頻度が高く、上質な特典も重視したい人:JAL CLUB-Aゴールドカード
JAL CLUB-Aゴールドカード は、JAL便搭乗時にフライトマイルに加えて+25%のボーナスマイルが付与される、上位ランクの特典型カードです。年会費は17,600円(税込)とやや高めですが、国内主要空港のラウンジ利用や旅行保険の自動付帯、充実したサポート内容により、価格以上の価値が得られる1枚。
マイル還元率は通常0.5%ですが、年会費5,500円のショッピングマイル・プレミアムが自動付帯しており、JALカード特約店で最大1.0%の高還元に。日常の支払いからでも効率的にJALマイルを貯められるため、JALユーザーには非常におすすめです。
JAL CLUB-Aゴールドカード


年会費:17,600円
家族カード:8,800円
- 基本マイル還元率:0.5%(200円=1マイル)
- 最大マイル還元率:1.0%(100円=1マイル)*
- 国内旅行保険:最高1億円
- 海外旅行保険:最高5,000万円
*JALカード特約店での利用時
- 継続ボーナス:1,000マイル
- 毎年初回搭乗ボーナス:5,000マイル
- 搭乗ボーナス:フライトマイルの25%
CLUB-Aゴールド(1.0%)ならショッピングマイル+ボーナスで計算して90万円の利用で達成可能です。
JAL便をメインに利用し、空港ラウンジや旅行保険を重視するヘビーユーザー。年会費に見合うサービスを求めるファミリー層や頻繁に国内線を使うビジネスマン向けです。
年会費負担を重視し、旅行特典をあまり利用しないライトユーザー。還元率だけで見れば通常カードと変わらないため、飛行機搭乗頻度が低いと割高になります。
個人事業主やフリーランスには、こちらのカードもおすすめ。セゾンマイルクラブ入会時のマイル還元率は1.125%と高い上、プライオリティパスやレンタカー割引、コンシェルジュデスク、会計ソフトとの連回などビジネスシーンを彩る特典が満載!ぜひ参考にしてください。


ANAマイルを無理なく貯めたいライトユーザー:ANAカード(一般カード)
ANAカード(一般カード) は、ANAマイルを効率よく貯めたい初心者向けのスタンダードな1枚です。年会費は2,200円(税込)と手頃で、ANA便の搭乗時にはフライトマイルに加え10%のボーナスマイルが自動的に加算されます。
通常のマイル還元率は0.5%ですが、航空券の購入では1.5%、さらに追加で5,500円〜66,000円(国際ブランドによって変動)かかるオプションに加入することで、移行レートが2倍にアップして1%の還元率に。旅行保険やANAグループでの割引特典も付帯しており、コストを抑えつつANAマイルをしっかり貯めたい方におすすめのエントリーモデルです。
ANAカード(一般カード)


年会費:2,200円
家族カード:1,100円
(初年度無料)
- 基本マイル還元率:0.5%(200円=1マイル)
- 最大マイル還元率:1.5%(100円=1.5マイル)*
- 国内旅行保険:最高1,000万円
- 海外旅行保険:最高1,000万円
*航空券の購入時
- 入会ボーナス:1,000マイル
- 継続ボーナス:1,000マイル
- 搭乗ボーナス:フライトマイルの10%
ANAカード(一般カード)の基本還元0.5%で計算すると、約180万円の支払いが必要になります。
ANA便利用がある程度あり、かつ日常の支払いでコツコツマイルを貯めたい人。楽天や他ポイントからANAマイルに交換する人にもおすすめです。ANAモールなどのマイルアップキャンペーンを活用できる人はさらにお得になります。
飛行機にほとんど乗らない人や生活圏でANAマイルプラス店が少ない人。メインカードで高還元を狙いたいなら、別カードとの併用も検討したいところです。
ANAカード(一般カード)と相性の良い楽天カードについては、こちらも参考にしてください!とにかくポイントが貯まって使いやすいのが魅力です。コンビニなどの利用で2.5%のポイント還元率も簡単です。


ANA便の出張や旅行が多い人:ANAカード(ワイドゴールドカード)
ANAカード(ワイドゴールドカード)は、ANAマイルを効率的に貯めつつ、ゴールドカードならではの特典も享受できるバランスの良い1枚です。年会費は15,400円(税込)ですが、マイル還元率が1.0%と高いほか、ボーナスマイルといった特典が充実しており、コスト以上のリターンが見込めます。
ANA便搭乗時には25%のボーナスマイルが付与され、最高5,000万円までの海外・国内旅行傷害保険の自動付帯や空港ラウンジの利用も可能。フライト・日常の買い物どちらでもマイルを貯めたい人、ANAマイラーとして本格的に活用したい人におすすめです。
ANAカード(ワイドゴールドカード)


年会費:15,400円
家族カード:4,400円
- 基本マイル還元率:1.0%(200円=2マイル)
- 最大マイル還元率:1.0%(200円=2マイル)
- 国内旅行保険:最高5,000万円*
- 海外旅行保険:最高5,000万円
*事前に「搭乗する公共交通乗用具」または「参加する募集型企画旅行」の料金を支払った場合、最高補償額は1億円。
- 入会ボーナス:2,000マイル
- 継続ボーナス:2,000マイル
- 搭乗ボーナス:フライトマイルの25%
1.0%還元で計算すると900,000円の決済で達成可能。
高い年会費を回収できるくらいラウンジや保険などゴールドの付帯サービスを利用する機会がある人。ANAをよく使い、ステータス重視のビジネスマンや富裕層に最適です。
年間利用額が低かったり、ラウンジなどサービスをほとんど使わない人。コストパフォーマンスを重視する人は、一般カード+別の高還元カードの併用を検討したほうが良いでしょう。
楽天経済圏でANAマイルも活用したい人:楽天ANAマイレージクラブカード
楽天ANAマイレージクラブカード は、楽天ポイントの利便性とANAマイルへの交換機能を両立した、柔軟性の高いクレジットカードです。年会費は初年度無料、2年目以降も年1回の利用で550円(税込)が無料になるため、コストを抑えて運用できます。楽天市場での買い物ではポイント最大3倍以上の還元が狙え、楽天経済圏との相性も抜群です。
「ANAマイルコース」では、通常のショッピング利用で200円=1マイルが自動加算され、「楽天ポイントコース」では楽天ポイントが貯まり、必要に応じて2ポイント=1マイルで交換も可能。ライフスタイルに合わせて、ポイントとマイルを切り替えて使える柔軟さが魅力です。ANAマイレージクラブ機能も一体型で、フライトによるマイル加算にも対応。低コストでマイルを貯めたい方に最適な一枚です。
楽天ANAマイレージクラブカード


年会費:550円
家族カード:年会費無料
(初年度無料、年1回の利用で翌年無料)
- マイル還元率:0.5%(200円=1マイル)
- ポイント還元率:1.0%(100円=1ポイント)
- 国内旅行保険:なし
- 海外旅行保険:最高3,000万円
ボーナスマイルはありませんが、楽天ポイントは利用すれば有効期限が延長されるため長期間にわたってコツコツ貯められます。
マイル換算(0.5%)では180万円の利用が必要です。とはいえ楽天市場や楽天カード決済でのポイント付与率次第では、実質還元率は4%以上にもなります。
日常的に楽天サービスを使う人で、飛行機よりもネット通販・旅行予約でポイントを貯め、必要に応じてANAマイルに交換したい人におすすめです。年会費の心配がなく、お得にマイルを始めたい初心者にも良いでしょう。
楽天のサービスをほとんど使わない人。楽天ポイントからの移行でマイル還元率は0.5%と低めなので、飛行機搭乗メインでマイルを稼ぎたい人には向きません。
通勤でマイルを貯めたい首都圏ユーザー:ANA To Me CARD PASMO JCB(ソラチカカード)
ANA To Me CARD PASMO JCB(ソラチカカード)は、「ANAマイル」と「東京メトロポイント」を効率よく貯められる首都圏ユーザーに人気の1枚です。PASMOオートチャージ機能を搭載し、日常の通勤や買い物でもポイントが貯まり、メトロポイントは 100ポイント=90マイルと0.9倍の高レートでANAマイルに交換可能。
年会費は初年度無料、2年目以降も2,200円(税込)とリーズナブルで、年1回の利用で無料にできるキャンペーンも用意されています。空港ラウンジの特典はありませんが、旅行傷害保険やショッピング保険など基本的な補償も付帯。JCBブランドの優待も受けられ、マイルを貯めながら普段の生活をお得に楽しみたい陸マイラーにもぴったりのカードです。
ANA To Me CARD PASMO JCB(ソラチカカード)


年会費:2,200円
家族カード:1,100円
(初年度無料)
- ポイント還元率:0.5%(1,000円=1ポイント)
- マイル還元率:1.0%(100円=1ポイント)*
- 国内旅行保険:なし
- 海外旅行保険:最高1,000万円
*年間5,500円の移行手数料を支払った場合
- 入会ボーナス:1,000マイル
- 継続ボーナス:1,000マイル
ボーナスマイルを含めてマイル換算(0.5%)では140万円の利用が必要です。移行手数料を支払えば70万円の利用で達成可能な計算です。
東京メトロ利用者で、日常の移動や生活費からマイルを効率よく貯めたい方。PASMOオートチャージ機能もついて、ANAマイルを狙う首都圏ユーザーにとって、最適な通勤マイルカードです。
東京メトロを使わない人。メトロポイントが稼げないと、還元率が通常レベルになってしまい、他カードの方が効率が良くなります。
出張・旅行の多いビジネスパーソン:ANAアメリカン・エキスプレス・カード
ANAアメリカン・エキスプレス・カードは、ANAマイルを効率よく貯めたい方に向けたスタンダードな1枚。100円=1ポイントのメンバーシップ・リワードが貯まり、ANAマイルへ1,000ポイント=1,000マイルで移行できますが、別途年間6,600円のポイント移行コースへの登録が必須になる点には要注意です。
ANA便利用時には区間基本マイルに加え10%のボーナスマイルも付与され、フライトでの貯まりやすさも魅力。旅行傷害保険は海外最高3,000万円、国内最高2,000万円と補償もあり、空港ラウンジの無料利用や手荷物配送サービスなどの特典も備わっています。年会費は7,700円(税込)とやや高めですが、ANAマイルを積極的に貯めたい方にとっては、十分リターンのある1枚です。
ANAアメリカン・エキスプレス・カード


年会費:7,700円
家族カード:2,750円
「ポイント移行コース」
年間6,600円
- 基本マイル還元率:1.0%(100円=1ポイント)
- 最大マイル還元率:1.5%(100円=1ポイント)*
- 国内旅行保険:最高2,000万円
- 海外旅行保険:最高3,000万円
*ANA航空券や旅行商品など、ANAグループでのカードご利用時
- 入会ボーナス:1,000マイル
- 継続ボーナス:1,000マイル
- 搭乗ボーナス:フライトマイルの10%
年間90万円利用で達成可能。ANA便利用時はさらに1.5%還元で効率UPも狙えます。
ANA便を利用するビジネスマンで、スマートにマイルを貯めたい方。旅行・保険・手荷物配送などAmexの付帯特典を活用し、質の高いサービスとマイル還元を両立したい人に最適。
ANA便にほとんど乗らず、決済も少額な人。ポイント移行の年会費(6,600円)がネックになる可能性があるため、月5〜10万円以上の利用が前提になります。
最高クラスの特典とANAマイルを両立したい人:ANA VISA プラチナプレミアムカード
ANA VISA プラチナプレミアムカードは、ANAマイルを本気で貯めたい上級者向けのハイグレードカードです。年会費88,000円(税込)と高額ですが、100円=1.5マイルの高い還元率を誇り、フライト時には区間基本マイル+50%のボーナスマイルも付与されます。
ANAプレミアムカード限定の特典として、国内主要空港・ハワイ・韓国の空港ラウンジが同伴者1名まで無料、プライオリティ・パスも付帯。さらに、コンシェルジュデスクや高額な海外・国内旅行傷害保険(最高1億円)など、ビジネスクラス相当のサービスが充実しています。年間で多額の決済を行う方や、頻繁にANA便を利用する出張族には圧倒的な還元と安心をもたらす1枚です。
ANA VISA プラチナプレミアムカード


年会費:88,000円
家族カード:4,400円
- 基本マイル還元率:1.5%(100円=1.5マイル)*
- ショッピング保険:500万円
- 国内旅行保険:最高5,000万円
- 海外旅行保険:最高1億円
*通常年会費5,500年の「10マイルコース」が自動で付帯
- 入会ボーナス:10,000マイル
- 継続ボーナス:10,000マイル
- 搭乗ボーナス:フライトマイルの50%
年間300万円ほどのカード決済で実現可能。日常利用+出張・旅行の組み合わせで十分到達可能。
ANAユーザーで年間の出張・旅行が多い方、かつ高額決済が多いビジネスパーソン。マイル高還元+プラチナ級の付帯特典をフル活用していきたい方には最上級の選択肢。
年会費88,000円の元を取るほどの利用を想定していない方。とくに、月20万円ほどの決済額の方には持て余す可能性が高いです。
学生のうちにJALマイルを貯めたい人:JALカード navi(学生専用)


JALカード navi(学生専用)は、18歳以上30歳未満の学生だけが申し込める特別なJALカードです。在学期間中は年会費無料で利用でき、通常の買い物でマイルが最大4倍、JAL便利用時にはフライトマイルに10%のボーナスが加算されます。さらに、特典航空券が通常の半分のマイルで交換可能など、学生だけの優遇が充実。
入会時や初回搭乗、卒業時にもボーナスマイルがもらえるほか、語学検定合格でもマイルが付与される制度もあります。マイルの有効期限が在学中は無期限で、旅行や留学の計画にもぴったり。ショッピング保険や国内外旅行傷害保険も自動付帯され、初めてのクレジットカードとして安心して使える一枚です。
JALカード navi(学生専用)


年会費:11,000円
卒業後はCLUB-Aカードに自動移行
- 基本マイル還元率:1.0%(100円=1.0マイル)*
- 最大マイル還元率:2.0%(100円=2.0マイル)*
- 国内旅行保険:最高1,000万円
- 海外旅行保険:最高2,000万円
*通常年会費5,500円の「10マイルコース」が自動で付帯
- 入会ボーナス:2,000マイル
- 毎年初回搭乗ボーナス:1,000マイル
- 搭乗ボーナス:フライトマイルの10%
- 祝卒業ボーナス:2,000マイル
年間90万円ほどのカード決済で実現可能。入会ボーナスを含めると70万円の決済で東京ー沖縄間を旅行できます。
JAL便を使う学生で、マイルを効率よく貯めたい人。旅行や帰省の機会が多い学生には圧倒的にお得なカードです。特典航空券取得の近道になります。
そもそも飛行機に乗る機会がほとんどない学生や、ANA派の方。JALマイルを活用しない限り、魅力は半減します。
年会費無料でラウンジ・保険を重視したい人:セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カード
セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カードは、年会費11,000円(税込)ながらも、条件を満たせば永年無料で持てるハイコスパな1枚。国内主要空港とハワイの空港ラウンジを年2回まで無料で利用できるほか、プライオリティ・パスも付帯。
さらに、海外・国内旅行傷害保険は最高5,000万円まで自動付帯され、安心の補償体制を実現。国際線手荷物宅配サービスでは、帰国時にスーツケース1個を無料配送できるため、出張や旅行後も快適です。また、星野リゾートの対象宿泊施設が最大40%OFFで利用できる特典も付帯。永久不滅ポイントをJALマイルに交換可能で、マイルを貯めたい方にもおすすめ。特典・補償・コストのバランスに優れた、万能型のゴールドカードです。
セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カード


年会費:11,000円
家族カード:1,100円
(年1回の利用で翌年無料)
- 基本マイル還元率:0.25%*1
- 最大マイル還元率:1%(1,000円=1.0マイル*2
- 国内旅行保険:最高5,000万円
- 海外旅行保険:最高5,000万円
*1:1,000円=1永久不滅ポイント、200永久不滅ポイント=500マイルで換算*2:年会費44,400円のSAISON MILE CLUB加入時
ボーナスマイルはありませんが、セゾンポイントモール経由で最大30倍ポイントを狙えます。またJAL搭乗でショッピングポイント10%UPキャンペーンなども随時開催しているのが特徴です。
セゾンゴールド・アメックスの実質還元率(0.25%程度)で貯めるには約360万円の利用が必要。SAISON MILE CLUBに加入すると90万円で達成可能です。
マイル以外に「永久不滅ポイントの使い勝手」「ラウンジ・保険」など付帯サービス重視の人。JALマイルと永久不滅ポイントを併用して貯めたい陸マイラーに最適。
年1回カード利用すら怪しい人。高還元を目指すなら、もっと低年会費で高還元のカードである楽天ANAカードやMileagePlusカードなどと組み合わせる手もあります。
ユナイテッド便&出張利用が多い人:MileagePlusセゾンゴールドカード
MileagePlusセゾンゴールドカードは、ユナイテッド航空の「マイレージプラス」マイルを効率よく貯めたい方に特化した1枚です。日常の買い物で1,000円ごとに15マイル(還元率1.5%)が付与され、年間上限は75,000マイル。有効期限のないマイルが貯まるのが最大の魅力です。
さらに、ユナイテッド航空の航空券購入でボーナスマイルが付与され、毎年1,500マイルのサンクスマイルも進呈。ユナイテッドクラブのラウンジパス(年1回)や国内空港ラウンジの無料利用、最高5,000万円の旅行保険(利用付帯)など、出張・旅行での利便性も充実。スターアライアンス系航空会社の利用でもマイルが貯まり、特典航空券は片道・燃油サーチャージなしで発券可能。マイルの価値を最大限に活かせるカードです。。
MileagePlusセゾンゴールドカード


年会費:33,000円
家族カード:5,500円
- 基本マイル還元率:0.5%(1,000円=5マイル)*1
- 最大マイル還元率:1.5%(1,000円=1.5マイル*2
- 国内旅行保険:最高5,000万円
- 海外旅行保険:最高5,000万円
*1:年間上限を超過した場合*2:年間上限75,000マイル=決済金額50万円
- ユナイテッド航空の航空券購入:1.5%のマイル還元
- 継続ボーナス:1,500マイル
7,500マイル獲得まで50万円、残りの1,500マイルの獲得は0.5%還元で30万円の決済が必要。合計で80万円で達成可能です。
MileagePlusセゾンゴールドカードは、スターアライアンス便を利用する出張族や旅行好きに最適。還元率1.5%でマイルが効率よく貯まり、有効期限なし。ラウンジ利用や燃油サーチャージ不要の特典航空券など、出費を抑えつつ快適な旅が叶います。
ユナイテッド便をほとんど使わない人。年会費33,000円に見合う利用がない場合、楽天カードなど低コストカードでこつこつマイルを貯める方がコスパは高くなります。
マイル向けカード比較表
カード名 | 年会費 (税込) | マイル還元率 (カード利用) | 主な特典 |
---|---|---|---|
JALカード(普通カード) | 2,200円 (初年度無料) | 0.5%〜1.0% | フライト+10%マイル 入会/継続ボーナス各1,000マイル |
JAL CLUB-Aゴールド | 17,600円 | 0.5%〜1.0% | 国内線ラウンジ無料 ボーナスマイル+25% |
ANAカード(一般) | 2,200円 (初年度無料) | 0.5%〜1.5% | 搭乗ボーナス1,000マイル ボーナスマイル+10% |
ANAカード(ワイドゴールド) | 15,400円 | 1.0% | ANAラウンジ無料、旅行保険充実 ボーナスマイル+25% |
楽天ANAマイレージクラブカード | 550円(年1回利用で無料) | 0.5%〜1.0% | 楽天市場利用でポイント還元率4倍以上 海外旅行保険最高3,000万円 |
ANA To Me CARD PASMO JCB(ソラチカカード) | 2,200円 (初年度無料) | 0.5%〜1.0% | 入会/継続ボーナス1,000マイル 通勤通学用カードとしても便利 |
ANAアメリカン・エキスプレス・カード | 7,700円 ポイント移行コース6,600円 | 1.0%〜1.5% | ANA便+10%ボーナスマイル ポイント移行コースへの登録が必要 |
ANA VISA プラチナプレミアムカード | 88,000円 | 1.5% | 入会/継続ボーナス10,000マイル ボーナスマイル+50% |
JALカード navi(学生専用) | 11,000円 | 1.0%〜2.0% | 学生専用(18歳〜30歳) 在学中マイル無期限 |
セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カード | 11,000円 (年1回の利用で翌年無料) | 0.25%~1.0% | 国内・海外ラウンジ無料 永久不滅ポイント(1P=0.5JALマイル) |
MileagePlusセゾンゴールドカード | 33,000円 | 0.5~1.5% | ショッピングで1.5%マイル還元 継続ボーナス1,500マイル |
マイルの上手な貯め方
マイルは「飛行機に乗る」以外でも、日常生活のさまざまな場面でコツコツと貯められます。上手に貯めるには、自分のライフスタイルに合った方法を組み合わせることがポイントです。
ここでは、フライト、提携施設、日々の買い物という3つの軸に分けて、効率的な貯め方を紹介します。
フライトで貯めるのが最も効率的
マイルを貯める基本かつ最も効率的な方法は、航空会社の便に実際に搭乗することです。マイル付与数は「搭乗区間の距離(区間基本マイル)」と「航空券の運賃種別(予約クラス)」によって決まります。
たとえばANAやJALでは、東京~沖縄で約984マイルが基本となり、これに対してビジネスクラスや上位運賃のチケットであれば、100%や125%などの係数がかかって多くのマイルが付与されます。
さらに、上級会員やマイルキャンペーンが適用されると、ボーナスマイルが加算されることも。頻繁に飛行機を利用するビジネスパーソンや旅行好きには、フライト中心の貯め方がもっとも効率的です。
提携施設の宿泊や飲食で貯める
JALやANAなどの航空会社は、全国のホテル・レストランと提携し、利用金額に応じてマイルが貯まるサービスを展開しています。たとえば、JALでは「JALマイレージバンク」提携のホテルに宿泊すると、1泊あたり最大200〜500マイルが加算されることがあります。
また、ANAは「ANAマイレージモール」経由での予約・飲食により、100円につき1マイル程度が貯まることも。結婚式や家族旅行、接待などの高額支出を伴うシーンでうまく活用すれば、一気に数千マイル単位での獲得が可能。日常では得られない特別な出費をマイルに変えるチャンスです。
日々のお買い物で貯める
フライト機会が少ない人でも、クレジットカードを活用すればマイルを日常的に貯めることができます。たとえばANAカードやJALカードを使って買い物をすれば、100円につき0.5〜1.0マイルが付与されます。
さらに、Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングなどを各社の「マイレージモール」経由で利用することで、追加のマイルが上乗せされる仕組みも。
毎月の食費や光熱費、通信費などの固定費をマイル系カードで支払えば、気づけばマイルが積み上がる状態を作れます。普段の支出を投資に変えたい方には、もっとも再現性の高い方法といえるでしょう。
家族カード・合算機能を活用して効率UP
ANAやJALでは「家族マイル合算サービス」があり、家族で貯めたマイルを一つにまとめられる仕組みを提供しています。
たとえば、JALの「JALカード家族プログラム」や、ANAの「ANAカードファミリーマイル」などが代表例。夫婦・親子で別々にカードを持ち、それぞれの利用で貯まったマイルを統合することで、個別では届かない交換ラインに素早く到達可能です。
また、家族カードの発行により家計を一本化しつつ、支出に応じて効率よくマイルが貯まるため、ファミリー層にとっては特に効果的な方法といえます。
ポイントサイトと経由利用で二重取り
マイルを貯めるなら、ポイントサイトの活用も欠かせません。代表的なサイトには「モッピー」「ハピタス」「ポイントタウン」などがあり、これらを経由してネットショッピングやサービス申し込みを行うと、独自のポイントが付与されます。これらのポイントは、ANAやJALのマイルへと交換可能です。
たとえば、ハピタス経由で楽天市場を利用 → 楽天ポイント+ハピタスポイント → ANAマイルへ、というポイント二重取りの仕組みが構築できます。加えて、各社キャンペーンでポイント増量中の案件もあり、短期間で数千マイルを狙えることも。特に、クレジットカードの発行やサブスク契約といった高還元ジャンルは狙い目です。
貯めたマイルの使い道
マイルは航空券だけでなく、さまざまな使い道があります。ただし「交換レート(価値)」は用途ごとに大きく異なるため、何に使うかで得と損が決まります。
もっともお得なのは航空券への交換で、とくに国際線のビジネスクラスは1マイル=5円以上の価値になることも。一方で、ギフトカードなどは1マイル=1円未満になるケースが多く、交換の優先順位を考えて使うのがポイントです。
国内線・国際線の航空券に交換する
マイルの代表的な使い道が「特典航空券」への交換です。ANAやJALなどでは、距離や路線によって必要マイル数が異なります。
たとえばANAの東京―沖縄は、ローシーズンで片道5,000マイルから予約可能。国際線ではさらにお得で、東京―ホノルル(エコノミー)なら往復40,000〜55,000マイル前後で発券できます。空席が限られているため、計画的に利用することが重要です。
座席のアップグレードに利用する
既存の航空券を、より上位の座席にアップグレードするのもマイルの活用法です。ANAやJALでは、エコノミー→プレミアムエコノミー、またはビジネスクラスへのアップグレードが可能。
必要マイル数は路線や予約クラスによって異なりますが、現金での追加よりも割安にグレードアップできるのは魅力です。長距離フライトで快適に過ごしたい方におすすめの使い道といえるでしょう。
航空会社のポイントと交換する
ANAの「ANA SKYコイン」やJALの「eJALポイント」など、航空会社独自の電子ポイントにマイルを交換する方法もあります。
これらは航空券やツアー代金の支払いに使えるのが特徴で、現金代替として使いやすい点がメリットです。還元率はマイルの保有数や会員ランクに応じて変動するため、少しでもレートが高いタイミングで交換するのがコツです。
ギフトカードやカタログと交換する
マイルは旅行以外にも、Amazonギフト券や商品カタログなどと交換可能です。ただしこの場合、交換レートが低くなりがちで、1マイル=0.5〜1円程度になることが多いため注意が必要です。
「飛行機に乗る予定はないけど、有効期限が近い」という方には有効な手段ではあるものの、本来の価値を最大限に活かすには別の使い道がおすすめです。
マイルを貯める・使う際の注意点
マイルは上手に使えば非常にお得ですが、その価値を最大限に活かすにはいくつかの注意点があります。
とくに以下のポイントは見落とさないように注意が必要です。
- 有効期限
- 使える航空会社の制限
- ポイント交換の条件
しっかりと確認せずにクレジットカードに申し込むと、あとで「思っていたのと違う」となりがちです。ここからは、賢くマイルを貯めて・使うために、事前に知っておきたいポイントを詳しく解説します。
マイルには有効期限がある
多くの航空会社では、マイルに有効期限が設定されています。たとえばANA・JALでは獲得から36ヵ月(3年)で自動失効となるため、計画的な利用が必要です。
失効直前に無理に使うと、価値の低い交換先を選ばざるを得なくなることも。提携ポイントなどに交換しても、マイルとしての期限はリセットされません。有効期限はマイル活用の根幹なので、管理はカレンダーやアプリで見える化しておくのがベストです。



マイルをコツコツ貯めて数年後に家族で旅行したいという人には、ポイント有効期限が延長可能な楽天カードなどのクレジットカードを選ぶのがおすすめです。
特定の航空会社のみ利用可能
マイルは基本的に、発行元の航空会社やその提携先でしか利用できません。たとえばANAマイルはJALには使えませんし、JALマイルもANAでは使えません。
どちらを貯めるかは、自身のよく利用する航空会社・路線・空港に合わせて選ぶのが賢明です。
スターアライアンス(ANA)やワンワールド(JAL)といったアライアンスに加盟している航空会社同士なら相互利用も可能ですが、座席数や条件に制限があるため事前確認が必須です。
ポイント交換先の航空会社には制限がある
クレジットカードのポイントをマイルに交換する場合、どの航空会社に交換できるかはカードごとに異なります。たとえばセゾンプラチナ・ビジネス・アメックスはJALのみ、ソラチカカードはANA+メトロポイントに対応、というように制限があります。
また、移行レートや、月間・年間の移行上限も見落としやすいポイント。事前に「移行できる航空会社」と「還元率」を必ず確認しておきましょう。
ポイント有効期限が実質無期限になる楽天カードについては以下の記事で詳しく解説しています。旅行保険についても解説していますので、ぜひ参考にしてください。


座席のクラス・時期によって必要マイルが変わる
特典航空券の必要マイル数は一律ではなく、利用時期や座席クラスによって変動します。たとえばANAでは、東京―沖縄のエコノミー片道が5,000〜9,000マイルと、ローシーズンとハイシーズンで最大1.8倍の差があります。
また、ビジネスクラスやファーストクラスでは必要マイルが大幅に増える一方、1マイルあたりの価値(換算レート)は高くなる傾向があります。旅行計画と合わせて、どの時期・どのクラスで使うかを見極めることが重要です。
マイルの有効期限を1年間延長する方法
マイルには通常、有効期限が設定されており、使わないまま失効してしまうと非常にもったいないものです。しかし、JAL・ANAともに、保有マイルを他のポイントに交換することで実質的に1年間有効期限を延長することが可能です。
本章では、それぞれの延長方法と活用時の注意点について詳しく解説します。効率よくマイルを維持・活用したい方は必見です。
JALマイルの有効期限延長
JALマイルは、「e JALポイント」に交換することで、有効期限を実質的に1年間延ばすことができます。e JALポイントの有効期限は、交換日から1年後の同月末までで、たとえば6月に交換した場合、翌年の6月末まで使用可能です。
マイルからの交換レートは、以下の2パターンを自由に組み合わせて利用できます。
- 1,000マイル → 1,000ポイント
- 10,000マイル → 15,000ポイント
たとえば13,000マイルを交換する場合、10,000マイルを15,000ポイントに、残り3,000マイルを1,000ポイントずつ3回交換することで、合計18,000ポイントが得られます。
e JALポイントは、JALの航空券・国内外のツアー・燃油サーチャージの支払いなどに「1ポイント=1円相当」で利用可能。日程変更やキャンセルにも柔軟に対応しており、使い勝手も良好です。
ANAマイルの有効期限延長
ANAマイルの有効期限は原則3年間ですが、いくつかの方法で延長や実質的な無期限化が可能です。
- ANA SKY コインに交換する
- ミリオンマイラーになる
- ポイント有効期限のないクレジットカードを使う
ANA SKY コインは、マイルの有効期限が近づいたときの延長手段として有効です。コインは1マイル=1コインから交換でき、有効期限は交換月の12か月後の月末までで、実質1年間の延命が可能。航空券やツアーの支払いにも使えるため、使い勝手の良さも魅力です。
ミリオンマイラー制度は、ANAや提携航空会社のフライトで獲得した累積ライフタイムマイルが100万マイルに到達すると、マイルの有効期限が無期限になります。さらに200万マイルで「ANA SUITE LOUNGE」の生涯利用などの特典も受けられます。
「ANAアメリカン・エキスプレス・カード」や「楽天カード」など、特定のクレジットカードでは、貯まるポイント自体に有効期限がなかったり実質無期限で保有できたりします。これらのカードを使えば、好きなタイミングでマイルに移行することができ、実質無期限でマイルを保持可能です。
まとめ:マイル系クレジットカードはライフスタイルに合わせて選ぼう!
マイルは旅行をお得に楽しむための強力な手段ですが、その価値を最大化するには、自分のライフスタイルに合ったクレジットカードを選ぶことが重要です。
搭乗ボーナスや継続マイルが魅力の航空会社系、日常生活でポイントを貯めやすい汎用カード、そして学生や出張族に特化したカードなど、選択肢は多彩です。
本記事では、それぞれのカードに合った人物像とともに、具体的な使い方や注意点まで徹底的に解説してきました。
マイルの貯め方・使い方を理解した今こそ、あなたの旅行スタイルや支出傾向にぴったりな1枚を選んで、賢くマイルライフを始めてみてください!
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