法人ETCカードは、クレジットカード付帯型・協同組合発行・ETCコーポレートカード(NEXCO発行)の3方式があり、審査の有無・費用・使える割引の仕組みが方式ごとに違います。
経費決済とまとめたい会社や複数の車両に持たせたい会社にはクレジット付帯型、設立したばかりでカード審査に不安がある場合は協同組合発行のカードが選択肢になります。
この記事では、3方式の違い、選び方、おすすめの法人カード、割引制度の仕組み、申込方法を一次情報にもとづいて整理します。
- 法人ETCカードと個人用ETCカードの違い
- 3つの発行方式の審査・費用・発行枚数の違い
- クレジット付帯型のおすすめ法人カード5枚
- 平日朝夕割引・大口・多頻度割引の条件と割引率
- 会社の状況別に合う方式と、申込みに必要な書類
法人ETCカードとは?個人用との違い
法人ETCカードは、法人や個人事業主の名義で申し込むETCカードです。ゲートを通ると料金が自動で精算される使い方は、個人用ETCカードと変わりません。
違いが出るのは、名義と料金の支払い方法、そして経理の処理のしやすさです。
| 項目 | 個人用ETCカード | 法人用ETCカード |
|---|---|---|
| 名義 | 個人 | 法人または個人事業主 |
| 料金の支払い | 個人のクレジットカードの口座 | 法人カードの口座、または組合・NEXCOからの請求書 |
| 経理の処理 | 従業員が立て替えて、あとから精算する | 利用日・金額が明細に残り、立替精算が不要になる |
立替精算が不要になるのは、ETCカードが法人カードに付帯している場合や、組合が請求書をまとめて発行する場合です。
法人用ETCカードには発行元の異なる3つの方式があり、審査や費用、選べる割引の仕組みはそれぞれ変わります。
個人の車で使うETCカードを選ぶなら、年会費の条件で比べた個人向けのETCカードの記事が参考になります。

法人ETCカードを作る3つの方法
法人・個人事業主がETCカードを持つ方法は、発行元によって3つに分かれます。
審査の厳しさや費用のかかり方が方式ごとに違うため、まず全体像を比べておくと選びやすくなります。
| 方式 | 発行元 | 審査 | 主な費用 | ETCカードの枚数 |
|---|---|---|---|---|
| ①クレジットカード付帯 | クレジットカード会社 | 法人カードの新規審査あり | カードにより無料〜550円 (利用がない年に550円のカードあり) | カードにより1枚〜複数枚 |
| ②協同組合発行 | ETC協同組合 高速情報協同組合 | クレジット審査なし 組合独自の審査 | 出資金1万円 +カード手数料・年間手数料(1枚550〜880円) +走行料金の8% | ETC協同組合は 登録車両1台につき最高4枚 |
| ③ETCコーポレートカード | NEXCO東・中・西日本 | クレジット審査なし NEXCOの契約要件あり | 取扱窓口により異なる (組合経由の例:手数料・年会費とも660円) | 車両ごとに1枚 |
経費決済とETC利用を1枚にまとめたいならクレジット付帯型、クレジット審査を避けたいなら協同組合発行かETCコーポレートカードという分け方になります。
法人ETCカードを持つメリットは?
法人ETCカードを持つメリットは、経理の手間が減ること、割引制度を使えること、ポイントやマイレージが貯まることの3つです。
立替精算がなくなり、経理の手間が減る
クレジット付帯型のETCカードは、通行料金が法人カードの利用代金とまとめて引き落とされます。
従業員が料金を立て替える必要がなくなり、いつ・どこで・いくら使ったかも法人カードの明細で追えます。協同組合発行のカードも、月末締めの利用分が請求書にまとまり、翌々月に口座振替される流れです。
ETC協同組合は、毎月20日前後にWEB請求書を公開しており、前月分の利用をまとめて経理に回せます。
割引制度を使えて、通行料金を抑えられる
平日朝夕割引・休日割引・深夜割引といった時間帯の割引は、法人ETCカードでも使えます。ETCコーポレートカードなら、月の利用額に応じた大口・多頻度割引も対象です。
たとえば平日朝夕割引は、月10回以上の利用で最大100km相当分が約50%引きになります。地方部を通勤や配送で頻繁に走る会社ほど、効果が出やすい制度です。
条件と割引率は、割引制度の章で数字を並べて整理しています。
ポイントやマイレージが貯まる
クレジット付帯型なら、カードのポイントに加えてETCマイレージサービスのポイントも貯められます。ただし、法人カードによってはETC利用分にポイントが付かないものもあります。
貯まったポイントは、無料通行分に交換して通行料金の支払いに使えます。1台の車載器につき、同一事業所の法人カードを4枚まで登録できます。
協同組合発行のカードは、組合がETCマイレージの登録・管理を行い、ポイント還元を受けられます。ETCコーポレートカードは、ETCマイレージサービスに登録できません。
メリットを5つの視点で掘り下げた記事もあります。

法人ETCカードの選び方は?
方式が決まったら、発行枚数・費用・審査・ポイントの4点で候補を絞り込みます。
発行枚数で選ぶ
従業員や車両ごとに持たせるなら、まず1枚のカードに何枚のETCカードを発行できるかを比べます。上限はカードによって大きく違います。
- JCB法人カード:ETCスルーカードNを複数枚発行できる(所定の審査あり)
- セゾンコバルト・ビジネス・アメックス:無料で最大5枚
- 三井住友カード ビジネスカード:1枚のカードに対する発行枚数の制限なし
- 三井住友カード ビジネスオーナーズ・JCB Biz ONE:1枚のカードにつき1枚
- 協同組合発行:ETC協同組合は登録車両1台につき最高4枚
出典:三井住友カード よくあるご質問、ETC協同組合、各カード会社の公式サイト
費用のかかり方で選ぶ
クレジット付帯型はETCカード自体の年会費が無料のカードが多い一方、三井住友カード ビジネスオーナーズは利用のない年に550円がかかります。
協同組合発行は、カード手数料や年間手数料に加えて、走行料金の8%が事務手数料としてかかります。月の走行料金が5万円なら、事務手数料は4,000円です。
ETCコーポレートカードは取扱窓口によって手数料が異なり、組合経由の例では発行手数料・年会費がともに660円です。
審査の有無で選ぶ
クレジット付帯型は、法人カードの新規審査を経て発行されます。協同組合発行とETCコーポレートカードにはクレジット審査がありませんが、発行元による独自の審査や契約要件があります。
審査の中身は、審査に関する記事で解説しています。

ポイント還元で選ぶ
クレジット付帯型は、カードの基本還元率がETC利用分にも反映されるかどうかで差が出ます。法人カードの種類によっては、ETC利用分にポイントが付かないカードもあるため、申込み前に対象かどうかを見ておく必要があります。
ETCマイレージサービスのポイントは、ETCカードの利用額に応じて貯まります。カードのポイントと合わせて貯められるかどうかが、付帯型を選ぶ際の比較材料になります。
クレジットカード付帯のおすすめ法人カードは?
クレジット付帯型でETCカードを発行できる法人カードを、年会費・還元率・ETCカードの条件で比べました。
ETCカードの枚数と費用がカードごとに大きく違う点が、選ぶときの分かれ目になります。
| カード名 | 年会費 | 基本の還元率 | ETCカード |
|---|---|---|---|
| JCB法人カード | 1,375円 (オンライン入会で初年度無料) | 0.5% (優待店で上乗せ) | 複数枚発行可・無料 |
| JCB Biz ONE(一般) | 永年無料 | 1.0% | 1枚のみ (2年目以降は利用状況により550円) |
| セゾンコバルト・ ビジネス・アメックス | 永年無料 | 0.5% (対象10サービスで最大2.0%) | 無料・最大5枚 |
| 三井住友カード ビジネスオーナーズ(一般) | 永年無料 | 0.5% (条件達成の特約店で最大1.5%) | 1枚につき1枚・無料 (利用のない年は550円) |
| apollostation PLATINUM BUSINESS | 22,000円 (年300万円利用で翌年無料) | 0.8%〜1.0% | 無料 |
ETCカードを複数枚持たせたいならJCB法人カードかセゾンコバルト、1人で使う1枚を年会費無料でまとめたいならJCB Biz ONEか三井住友カード ビジネスオーナーズが候補です。
JCB法人カード
ETCスルーカードNは、カードの発行枚数とは別に複数枚発行でき、年会費・発行手数料が無料です。従業員や社用車ごとにカードを分けたい会社に向きます。
| カード名称 | ![]() JCB法人カード | ![]() JCBゴールド法人カード | ![]() JCBプラチナ法人カード |
|---|---|---|---|
| 年会費 | 1,375円(税込) | 11,000円(税込) | 33,000円(税込) |
| 年会費無料条件 | オンライン入会の場合初年度のみ無料 | なし | |
| 国際ブランド | JCB | ||
| ポイント還元率 | 0.5%〜10% | ||
| 追加カード発行 | 1,375円(税込)*1 | 3,300円(税込)*1 | 6,600円(税込) |
| ETCカード発行 | 複数枚 | 複数枚 | 複数枚 |
| 旅行傷害保険 | 海外:最高3,000万円 国内:最高3,000万円 | 海外:最高1億円 国内:最高5,000万円 | 海外:最高1億円 国内:最高1億円 |
| ショッピング保険 | 海外:最高100万円 国内:なし | 海外:最高500万円 国内:最高500万円 | 海外:最高500万円 国内:最高500万円 |
| スマートフォン保険 | なし | ||
| サイバー保険 | 50万円 | 75万円 | 100万円 |
| 特典 | なし | 空港ラウンジ ドクターダイレクト24 | 空港ラウンジ ドクターダイレクト24 プライオリティパス |
| 申込資格 | 法人または個人事業主カード使用者は18歳以上 | ||

JCB Biz ONE(一般)
永年無料で基本還元率が1.0%と高く、決済の還元を重視する個人事業主や小規模事業者に向きます。ETCカードは1枚のみのため、複数台の管理には使えません。
JCB Biz ONE 一般は、年会費永年無料で持てる法人カードとして、とくに個人事業主や小規模事業者に人気です。明細はWeb明細書でまとめて確認でき、会計ソフトとの連携もスムーズ。特典面では、保険やラウンジ利用などのサービスは省かれているものの、ポイント還元率は高く、決済専門の法人クレジットカードといえます。特典よりもコスト優先の方向けの1枚です。

| 年会費 | 年会費永年無料 |
|---|---|
| 追加カード | パートナーカード最大8枚(年会費無料)、ETCカード1枚まで |
| 還元率 | 1.0%〜10.5% |
| 発行スピード | 即時利用可能 |
| 海外・国内付帯保険 | ー |
JCB Biz ONE 一般 の特徴
- 常にポイント還元率が2倍(1.0%)
- 年会費永年無料&即時利用可能
- 会計ソフトとの連携やCashmapなどの法人サービスあり
- 優待店の利用でポイント最大21倍
\詳細はこちらから/
セゾンコバルト・ビジネス・アメックス
年会費無料のまま、ETCカードを最大5枚まで無料で発行できます。少人数のチームで車両を分けたい会社や、対象10サービスの支払いが多い事業者に向きます。
セゾンコバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレス(R)は、アメックスブランドのビジネスカードでありながら、個人事業主やフリーランスでも申し込み可能な年会費無料の1枚。マネーフォワードやクラウドワークスなど対象10サービスでのポイント4倍還元や、レンタカー優待といったビジネス特化の特典が充実しています。ポイントは有効期限なしで、長期的に利用してもしっかり貯められるのが魅力。旅行保険は付帯されていないものの、固定費ゼロでビジネス決済を集約できる利便性が高く、初めての法人・個人事業主向けカードにもおすすめです。

| 年会費 | 年会費永年無料 |
| 還元率 | 0.5%〜2.0%*1 |
| 追加カード | 無料 最大9枚(新規入会時は3枚まで) |
| ETCカード | 無料 最大5枚 |
*1Amazon Web Services、Xserver、お名前.com、かんたんクラウド、クラウドワークス、cybozu.com、さくらインターネット、マネーフォワード、モノタロウ、ヤフービジネスサービスの利用でポイント還元率4倍(2%還元)
<セゾンコバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレス(R)のメリット>
- 年会費・追加カードともに無料で導入コストゼロ。
- ポイントに有効期限がない
- AWSやエックスサーバーなど特定店舗で4倍のポイント還元率
- かんたんクラウド(会計・給与)が2ヵ月無料、エックスサーバーは初期費用を割引
- オリックス・ニッポン・トヨタの各レンタカー優待が付帯
\年会費永年無料!初めてのビジネスカードにおすすめ/

三井住友カード ビジネスオーナーズ
年会費永年無料で、設立間もない法人でも決算書や登記簿謄本なしで申し込めます。ETCカードは1枚につき1枚のため、自分の車1台分をまとめたい事業主に向きます。
三井住友カード ビジネスオーナーズは、年会費永年無料で導入できる点が大きな特徴の、コスト重視型の法人・個人事業主向けカードです。設立間もない企業でも決算書や登記簿謄本が不要で申し込めるため、起業初期でも検討しやすい一枚といえます。
また、カード番号が券面に表示されないナンバーレス仕様や24時間体制の不正利用監視など、セキュリティ面も強化されています。日常の経費決済では条件次第でポイント還元率を高めることができ、Vポイントを出張予約などに活用できる点も実務向きです。
派手な特典よりも、安心感とコストパフォーマンスを重視する事業者に適した銀行系法人カードといえるでしょう。

- 年会費永年無料で維持コストがかからない
- 設立間もない法人でも申し込みやすい
- ナンバーレスカードと24時間監視による高いセキュリティ
- 条件達成でポイント還元率を引き上げられる仕組み
| 年会費 | 年会費永年無料 |
|---|---|
| 国際ブランド | Visa |
| 追加カード | 永年無料(18枚まで発行可能) |
| ETCカード | 1枚のカードにつき1枚発行可能・年会費無料* |
| ポイント還元率 | 0.5〜1.5% |
| 利用限度額 | 〜500万円(審査により決定) |
| 申し込み対象 | 満18歳以上の法人代表者、個人事業主の方 |
| 支払い方法 | 1回払い リボ払い 分割払い 2回払い ボーナス一括払い |
| 主な付帯サービス | 銀行系サポート、ビジネス優待、各種保険 |
*入会翌年度以降、前年度に一度もETCカードのご利用がない場合は、ETCカード年会費550円(税込)のお支払いが必要となります。
- プラチナクラスの付帯特典は用意されていない
- 出張・接待向けのサービスは最低限
- ポイント高還元は条件達成が前提
\詳細はこちら/

apollostation PLATINUM BUSINESS
apollostation PLATINUM BUSINESSは、法人・個人事業主向けに設計された高還元のビジネスカードです。通常利用でも0.8%還元(海外は1.0%)と法人カードの中でも高水準に加え、出張・経費決済でも効率よくポイントを貯められます。さらに、年間300万円以上の利用で年会費22,000円が翌年度無料となるため、経費決済を集約できる事業者ほどメリットが大きくなります。保険・コンシェルジュ・ラウンジなど付帯特典も充実しており、コスト管理と利便性を両立したい方に適した1枚です。

おすすめポイント3選
- 年間300万円以上の利用で年会費が翌年度無料になる
- 法人カードとしては高水準の0.8〜1.0%還元
- 旅行保険・ラウンジ・コンシェルジュなど特典が充実
| 年会費 | 22,000円(税込) ※年間300万円利用で翌年無料 |
|---|---|
| 国際ブランド | Visa / American Express |
| ポイント還元率 | 0.8%〜1.0% |
| 付帯保険 | 国内・海外旅行傷害保険(利用付帯) ショッピング保険 サイバー保険 |
| 追加カード | 追加会員:3,300円(税込) *最大9枚 |
| 対象 | 法人・個人事業主 |
| 発行スピード | 数日 |
申し込み前に知っておきたいポイント
- 年間300万円未満の場合は年会費22,000円がかかる
- 即日発行には対応しておらず発行まで数日必要
- 旅行保険は自動付帯ではなく利用付帯
\詳細は公式サイトで!/
年会費は22,000円ですが、年300万円以上の利用で翌年が無料になります。ETCカードは無料で、給油の多い事業者がガソリン代と高速料金をまとめる使い方に向きます。

クレジット機能なしの法人ETCカードは?
クレジット審査に通るか不安な新設法人や個人事業主は、クレジット機能のないETC専用カードが選択肢になります。発行元は協同組合とNEXCOの2種類です。
協同組合発行の法人ETCカード
ETC協同組合と高速情報協同組合の法人ETCカードは、クレジット審査なしで発行できます。高速情報協同組合は、新設法人や開業したての個人事業主にも発行しています。
費用は組合ごとに違い、どちらも走行料金の8%が事務手数料としてかかります。
| 項目 | ETC協同組合 | 高速情報協同組合 |
|---|---|---|
| 出資金(脱退時に返金) | 1万円/1社 | 1万円/1社 |
| カード発行手数料 | 880円(税込)/1枚 | 550円(税込)/1枚 |
| 年間手数料 | 880円(税込)/1枚 | 550円(税込)/1枚 |
| 事務手数料 | 走行料金の8% | 走行料金の8% |
| 請求・引落し | 月末締め翌月20日頃に請求書、翌々月に口座振替 | 月末締め翌月20日頃に請求書、翌々月に口座振替 |
\今すぐチェック!マイレージも貯まる法人ETCカードはこちら/
加入条件や仕組みの詳細は、協同組合の解説記事にまとめています。

ETC協同組合などの協同組合は、給油専用の法人ガソリンカードも扱っています。系列ごとのカードとの違いは、次の記事で比べています。

ETCコーポレートカード(NEXCO発行)
ETCコーポレートカードは、NEXCO東・中・西日本が発行するクレジット機能のないETC専用カードで、大口・多頻度割引の契約が前提です。カードには車両番号が表示され、登録した車両で使います。
契約には、車載器の搭載や支払いの保証などの要件があり、過去に通行料金の支払いトラブルがある場合は契約できません。出典:ドラぷら(NEXCO東日本)

法人ETCカードで使える割引制度の違い
高速道路の割引には、時間帯や回数で決まるものと、月の利用額で決まるものがあります。とくに混同されやすいのが、最大約50%の平日朝夕割引と、最大30〜40%の大口・多頻度割引です。
条件も対象も別の制度なので、数字を分けて押さえておきます。
| 割引の名前 | 割引率 | 主な条件 |
|---|---|---|
| 休日割引 | 30% | 土日祝の終日(軽自動車・普通車) |
| 深夜割引 | 30% | 0〜4時の走行 |
| 平日朝夕割引 | 月5〜9回:約30% 月10回以上:約50% | 平日6〜9時・17〜20時に地方部の高速道路を走行 対象は最大100km相当分まで |
| 大口・多頻度割引 | 車両単位:10〜30% 契約単位:10% | ETCコーポレートカードの契約が対象 月の利用額に応じて段階的に上がる |
平日朝夕割引の条件
平日の朝(6〜9時)と夕方(17〜20時)に地方部の高速道路を走ると、月の利用回数に応じて割引されます。朝・夕それぞれ最初の1回が対象で、割引が効くのは通行料金のうち最大100km相当分までです。
| 月間の利用回数 | 割引率 |
|---|---|
| 1〜4回 | 0%(割引なし) |
| 5〜9回 | 約30% |
| 10回以上 | 約50% |
割引の受け方は方式で異なります。
- クレジット付帯型:ETCマイレージサービスに登録して割引を受ける
- 協同組合発行:組合がETCマイレージの登録・管理を行い、自分では登録できない
- ETCコーポレートカード:カードごとに月の利用回数をカウントして割引を適用
大口・多頻度割引の条件と割引率
大口・多頻度割引は、ETCコーポレートカードで払う月の利用額に応じた割引で、高速国道と京葉道路・東京湾アクアラインなどの一般有料道路が別々に計算されます。
車両単位の割引は、利用額を区切った部分ごとに割引率が変わります。月3万円を超えたからといって、利用額全体に30%がかかるわけではありません
| 1台・1か月の利用額(高速国道) | 通常の車両 | ETC2.0搭載の事業用車両 |
|---|---|---|
| 5,000円超〜10,000円の部分 | 10% | 20% |
| 10,000円超〜30,000円の部分 | 20% | 30% |
| 30,000円を超える部分 | 30% | 40% |
たとえば通常の車両で月4万円を使うと、割引額は5,000円×10%+2万円×20%+1万円×30%=7,500円です。割引後は32,500円となり、利用額全体に対する割引率は約19%になります。
これに加えて、契約者全体の月の利用額が500万円を超え、かつ1台あたりの平均が3万円を超える場合は、契約単位割引がかかります。合計額に対する割引率は10%(一般有料道路は5%)です。
事業用車両の割引率(表の右列)は、ETC2.0を使う事業用車両に限る拡充措置で、令和9年(2027年)3月末までの予定です。出典:NEXCO東日本の案内(令和8年4月1日以降の割引率)
\詳細はこちらから/
2つの割引の適用関係
平日朝夕割引の対象になる走行のうち、地方部の最大100km相当分は、大口・多頻度割引の対象になりません。同じ走行に2つの割引が重なることはなく、月の利用回数が4回以下で割引率が0%の場合でも、この100km分は大口・多頻度割引の対象外です。
ETCコーポレートカードで平日朝夕割引を受けるには、大口・多頻度割引のETCコーポレートカードを契約している必要があります。出典:ドラぷら(NEXCO東日本)
割引の対象道路や車両の条件は、割引率の解説記事で詳しく扱っています。

あなたに合う法人ETCカードはどれ?
会社の状況によって、選ぶべき方式は変わります。
| 状況 | 向いている方式 | 理由 |
|---|---|---|
| 設立したばかりでカード審査に不安がある | 協同組合発行 | クレジット審査がなく、新設法人や開業直後の個人事業主にも発行できる |
| 従業員・車両ごとにETCカードを複数枚持たせたい | クレジット付帯型 (JCB法人カード・セゾンコバルトなど) | 1枚の法人カードで経費決済とETC利用をまとめられ、複数枚を発行できる |
| 自分の車の1枚を年会費無料でまとめたい | クレジット付帯型 (JCB Biz ONE・三井住友カード ビジネスオーナーズなど) | 年会費が永年無料で、ETC利用分のポイントも貯まる |
| 地方部で平日朝夕に月10回以上走る | どの方式でも可 | 平日朝夕割引は方式を問わず対象。費用の安い方式を選べる |
| 京葉道路・アクアラインを含め、月の利用額が大きい | ETCコーポレートカード | 大口・多頻度割引の対象で、利用額に応じて割引率が上がる |
申込方法と必要書類
申込先と必要書類は、方式によって異なります。
| 方式 | 申込みの流れ | 必要書類 |
|---|---|---|
| クレジットカード付帯 | カード会社の申込フォームから申込み →法人カードの審査→発行 | カード会社所定の書類 (決算書や登記簿謄本が不要なカードもある) |
| 協同組合発行 (高速情報協同組合の例) | 申込フォームに入力 →書類が届き、必要書類を返送 →出資金1万円を振込み→カード発送 | 法人:履歴事項全部証明書(6か月以内)・車検証・セットアップ証明書・代表者の運転免許証 個人事業主:所得税確定申告書(開業届でも可)・車検証・セットアップ証明書・代表者の運転免許証 |
| ETCコーポレートカード | NEXCOの取扱窓口に個人・法人用の申込様式を提出 →契約要件を満たすと契約 | 取扱窓口ごとの申込様式 (車載器の搭載が必要) |
クレジット付帯型は法人カードの新規審査を経て発行されます。協同組合発行とETCコーポレートカードはクレジット審査がない代わりに、発行元独自の審査や契約要件があります。
よくある質問
まとめ:クレジット付帯か、クレジット機能なしかで方式が決まる
法人ETCカードは、経費決済とまとめたいならクレジット付帯型、クレジット審査を避けたいなら協同組合発行かETCコーポレートカードという選び方になります。
付帯型はカードごとにETCカードの枚数と費用が違い、協同組合発行は走行料金の8%が事務手数料としてかかります。割引は平日朝夕割引と大口・多頻度割引を分けて考えるのがポイントです。
申込み前に押さえておく点は次の3つです。
- 経費決済とまとめたいか、クレジット審査を避けたいかで方式を決める
- ETCカードを何枚必要とするかで、付帯型のカードを絞り込む
- 地方部の平日朝夕の利用が月10回を超えるか、利用額が大きいかで割引の使い方を決める





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