法人ETCカードは「クレジットカード付帯」「協同組合発行」「ETCコーポレートカード(NEXCO発行)」の3方式があり、審査の有無・年会費・割引の受けやすさが方式ごとに異なります。
クレジット機能付きの法人カードなら経費決済とETC利用をまとめられ、クレジット機能なしの専用カードなら金融機関の審査を経ずに発行できます。
本記事では3方式の違いから、クレジット付帯型のおすすめカード比較、割引制度の仕組みまで一次情報にもとづいて整理します。
- 法人ETCカードを作る3つの方法とそれぞれの向き不向き
- クレジット付帯型のおすすめカード比較
- 平日朝夕割引と大口・多頻度割引の違い
- 会社の状況別に選ぶならどのタイプか
法人ETCカードを作る3つの方法
法人・個人事業主がETCカードを持つ方法は、発行元によって3つに分かれます。
審査の厳しさと年会費の考え方が方式ごとに違うため、まず全体像を押さえておくと選びやすくなります。
| 方式 | 発行元 | 審査 |
|---|---|---|
| ①クレジットカード付帯 | クレジットカード会社 | 法人カードの新規審査あり (追加発行時は無し) |
| ②協同組合発行 | ETC協同組合 高速情報協同組合 | 金融機関審査なし 組合独自審査 |
| ③ETCコーポレートカード | NEXCO東・中・西日本 | 金融機関審査なし |
経費決済とETC利用を1枚にまとめたいならクレジット付帯型、クレジット審査を避けたいなら協同組合発行かETCコーポレートカードという選び方になります。
クレジットカード付帯のETCカードでおすすめは?
クレジット付帯型は、法人カードの利用明細でETC利用分もまとめて管理でき、カードのポイントとETCマイレージサービスのポイントを二重取りできるのが特徴です。
年会費・還元率・ETCカードの発行枚数を比較しました。
| カード名 | 年会費 | ポイント還元率 | ETCカード |
|---|---|---|---|
| JCB法人カード | 1,375円 (オンライン入会で初年度無料) | 0.5%〜 (優待店で上乗せ) | 複数枚発行可 |
| JCB Biz ONE(一般) | 永年無料 | 1.0% | 1枚のみ |
| セゾンコバルト・ ビジネス・アメックス | 永年無料 | 0.5%〜2.0% (対象10サービス4倍) | 無料・最大5枚 |
| apollostation PLATINUM BUSINESS | 22,000円 (年300万円利用で翌年無料) | 0.8%〜1.0% | 無料 |
| 三井住友カード ビジネスオーナーズ | 永年無料 | 0.5% (NLと2枚持ちで最大1.5%) | 無料・最大19枚 |
複数枚のETCカードを従業員に持たせたいなら三井住友カード ビジネスオーナーズかJCB法人カード、還元率を優先するならJCB Biz ONEが候補になります。それぞれの審査基準や特典の詳細は、個別の解説記事で詳しく比較しています。
JCB法人カード【比較表】
| カード名称 | ![]() JCB法人カード | ![]() JCBゴールド法人カード | ![]() JCBプラチナ法人カード |
|---|---|---|---|
| 年会費 | 1,375円(税込) | 11,000円(税込) | 33,000円(税込) |
| 年会費無料条件 | オンライン入会の場合初年度のみ無料 | なし | |
| 国際ブランド | JCB | ||
| ポイント還元率 | 0.5%〜10% | ||
| 追加カード発行 | 1,375円(税込)*1 | 3,300円(税込)*1 | 6,600円(税込) |
| ETCカード発行 | 複数枚 | 複数枚 | 複数枚 |
| 旅行傷害保険 | 海外:最高3,000万円 国内:最高3,000万円 | 海外:最高1億円 国内:最高5,000万円 | 海外:最高1億円 国内:最高1億円 |
| ショッピング保険 | 海外:最高100万円 国内:なし | 海外:最高500万円 国内:最高500万円 | 海外:最高500万円 国内:最高500万円 |
| スマートフォン保険 | なし | ||
| サイバー保険 | 50万円 | 75万円 | 100万円 |
| 特典 | なし | 空港ラウンジ ドクターダイレクト24 | 空港ラウンジ ドクターダイレクト24 プライオリティパス |
| 申込資格 | 法人または個人事業主カード使用者は18歳以上 | ||
セゾンコバルト・ビジネス・アメックスとapollostation PLATINUM BUSINESSについては、以下の記事で審査基準や特典を詳しく解説しています。


クレジット機能なしを選ぶなら(協同組合・コーポレートカード)
クレジット審査に通りにくい新設法人や個人事業主は、クレジット機能なしのETC専用カードが選択肢になります。発行元は大きく2種類あります。
ETC協同組合発行の法人ETCカード
- 出資金1万円+発行手数料・年会費550円〜880円程度が目安
- 金融機関の審査は無いが、組合独自の審査がある
ETC協同組合・高速情報協同組合が発行する法人ETCカードは、クレジットカードの信用情報審査を経ずに発行できます。1台につき複数枚発行できる組合が多く、車両ごとの利用状況を管理しやすいのも特徴です。加入条件や仕組みの詳細は以下で解説しています。

ETCコーポレートカード(NEXCO発行)
- NEXCO東・中・西日本が発行するETC専用カード
- 大口・多頻度割引の対象になる(次章で解説)
ETCコーポレートカードはNEXCO管轄の高速道路利用に特化しており、大口・多頻度割引の対象になる点が協同組合発行のカードとの大きな違いです。割引率の詳細は以下の記事で解説しています。

高速道路をよく使うなら割引もチェック
ここまでは「どのカードを作るか」の話でしたが、実はカードの種類とは別に、高速道路の使い方に応じて安くなる割引が用意されています。
代表的なのは次の2つです。カードの種類に関係なく、条件を満たせば誰でも対象になります。
| 割引の名前 | どんな人が対象か | どれくらい安くなるか |
|---|---|---|
| 平日朝夕割引 | 平日の朝(6〜9時)・夕方(17〜20時)に、月10回以上高速道路を使う人 | 最大50%(ただし片道100km分までが対象) |
| 大口・多頻度割引 | 毎月の高速道路の利用額が多い人(目安:月3万円超) | 最大30〜40%(使うほど段階的にアップ) |
通勤や近距離の配送など、決まった時間帯によく高速を使うなら「平日朝夕割引」、遠方への配送など利用額そのものが大きいなら「大口・多頻度割引」が効いてきます。
この2つは別の制度なので、条件を両方満たせば併用できます。細かい条件(対象になる車両や道路など)は以下の記事で詳しく解説しています。


あなたに合うETC法人カードはどれ?
会社の状況によって、選ぶべき方式は変わります。
| 状況 | おすすめの方式 | 理由 |
|---|---|---|
| 設立1年未満で法人カード 審査に通りにくい | 協同組合発行 | 金融機関の信用情報審査が無い |
| 複数の従業員にETCカード を持たせたい | クレジット付帯型 (三井住友ビジネスオーナーズ・JCB法人カード等) | 1枚で経費決済とETC利用を管理でき、 追加カードの発行枚数も多い |
| NEXCO管轄の高速道路を 月10回以上利用する | ETCコーポレートカード | 平日朝夕割引・大口多頻度割引の対象になる |
| とにかく還元率を 優先したい | クレジット付帯型 (JCB Biz ONE等) | ETC利用分もカードのポイント対象になる |
申込方法と必要書類
必要書類は方式によって異なります。
| 方式 | 法人の必要書類 | 個人事業主の必要書類 |
|---|---|---|
| クレジットカード付帯 | 登記簿謄本等(カード会社所定) | 開業届・確定申告書等(カード会社所定) |
| 協同組合発行 | 履歴事項全部証明書 | 所得税確定申告書または開業届 |
| ETCコーポレートカード | 商業登記簿謄本等 | 開業届等 |
クレジット付帯型は法人カードの新規審査を経て発行され、追加のETCカードを発行する際は改めての審査は不要です。協同組合発行・ETCコーポレートカードは金融機関の信用情報審査こそ無いものの、発行元独自の審査があります。
よくある質問
まとめ:クレジット付帯か、クレジット機能なしかで方式が決まる
法人ETCカードは、経費決済とまとめたいならクレジット付帯型、審査を避けたいなら協同組合発行かETCコーポレートカードという選び方になります。
NEXCO管轄の高速道路をよく使うなら、平日朝夕割引・大口多頻度割引の条件も選ぶ際の判断材料になります。
申し込み前の確認ポイントは次の3つです。
- 経費決済とETC利用をまとめたいか、審査を避けたいかで方式を決める
- 従業員に複数枚持たせる必要があるか
- NEXCO管轄の高速道路利用が月10回を超えるか





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